在日本大韓民国民団

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在日本大韓民国民団(ざいにほんだいかんみんこくみんだん、旧・在日本大韓民国居留民団)は、日本に定住する在日韓国人のための組織である。

一般に略して「民団」(みんだん)(민단)と呼ばれることが多い。

歴史

第二次世界大戦終戦直後の1945年東京で設立された在日本朝鮮人連盟より、共産主義者からの脱却・自立を図り、1946年10月3日在日本朝鮮居留民団(ざいにほんちょうせんきょりゅうみんだん)(재일본조선거류민단)として分離・発足した。設立の経緯から多くの場合朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)系の在日本朝鮮人総連合会(総連・朝鮮総連)とは犬猿の仲であり、朝鮮戦争では韓国側に600名の「義勇兵」を送っている。2009年8月30日投票の衆議院選挙から外国人参政権付与を在日本大韓民国民団に約束している民主党候補者を始めて全力で支援しており、今回の衆議院選挙天王山と位置付けている 。

活動

会員は約50万人(但し家族のうち一名が加入していると家族全員が家族会員と数えられるため、実質的な会員数は不明)。韓国の公的機関ではないが韓国籍パスポートの申請、韓国の戸籍処理などの依頼を代行し、年間数億円の政府補助金を韓国から受け取って活動している。日本などに帰化したため韓国籍を離れた者も、会員になることができる。

外国人登録令/法への反対、永住権獲得、地方外国人参政権獲得、日本人との法的・経済的格差の撤廃、日韓民族交流の促進を主な活動としている。傘下に、金融機関商銀信用組合を参照)や教育機関を多く保有している。

外国人参政権の獲得を目的に民主党を中心に支援しており、党首の小沢一郎もそれに謝意を表明し、小沢の側近は日本国籍を取得した人を含めた有権者への呼びかけなど、「かつてない規模の支援が見込まれる」と述べた。また民団員が民主党支持を呼びかけており、2004年参院選にて民主党から比例区出馬した白真勲は当選直後に民団へ行き「参政権運動にともに邁進しよう」と挨拶をしており、2007年の参院選では、在日2世(2005年帰化済)の民団葛飾支部国際課長である金政玉が民主党から出馬したが落選している。

2006年5月17日、朝鮮総連中央本部で当時の民団団長である河丙鈺と朝鮮総連議長であった徐萬述が初の会談を行い、双方の和解を目的とした共同声明に署名した。この「歴史的和解」に対して各地の民団の地方団体は、北朝鮮の人権問題が未解決であることを理由に民団中央本部へ抗議した。また、日本の公安当局が総連の経済活動を遮断するという理由で、民団所属の在日韓国人が経営するパチンコ店への取り締まりを強化、在日韓国人経営者らの危機感も募った。

後に北朝鮮がミサイル発射実験を実行した為、民団は総連との和解を発表から1ヶ月余りで白紙撤回し、共同声明に署名した民団団長は辞任した。後任の鄭進新団長は、「朝鮮総連との和解は誤り」と語り、脱北者支援や日本人拉致問題解決への取り組みに意欲を見せた。

2008年、民団の代表らが韓国の李明博大統領当選の祝いで訪韓した際に、小沢一郎民主党代表との会談の際に「地方参政権を韓国人にも付与してほしいとお願い」する依頼と、「パチンコ産業への規制による経営の苦しさ」を訴えた。これを受け李明博は小沢に同問題について関心を持ってほしいと申し入れ、小沢は地方参政権については施行に向けて努力していること、パチンコについては帰国後に民団から聞くと応じ、後日、民団と在日韓国商工会議所が合同で設立した「レジャー産業健全化推進協会」の協会幹部らが「遊技業業界の規制緩和を訴える陳情書」を小沢へ提出した。民団傘下の在日韓国商工会議所所属の1万社のうち約70%がパチンコ産業に係わっている会社であるとされている。

2008年9月に福田内閣が総辞職すると、次期総選挙では立候補者の在日韓国人への地方参政権に対する動向を見極め、地方参政権獲得の機会として最大限に活用することを、地方参政権獲得専門委員会(柳時悦委員長)で確認した。

2009年2月、在日外国人管理の精度を高めた外国人在留管理制度法案が審議されると、在日韓国人への配慮を欠くものとなっているとして、呂健二副団長をはじめとする代表団を公明党法務部会に派遣して、抗議を行った。

2009年6月13日、民団の「在日本大韓民国青年会」は日の丸人糞に模した旗や、日の丸にハーケンクロイツを描いた旗、反日上等などと記されたプラカード等を掲げ、京都を練り歩いた外国人排斥を許さない6・13緊急行動に、正式に賛同した。これに参加した青年会員もいる。(尚、同デモは同日・同場所で行われた「在日特権を許さない市民の会」による「外国人参政権断固反対デモ」に対する抗議の意があった。)

本部や各支部ではハングル講座を開講しているが、日本における韓流ブームの結果、受講希望者が増えたこともある。なお、この講座は在日韓国・朝鮮人でなくても受講できる。

主張

  • 同団体の綱領の中には「大韓民国の国是を遵守する在日韓国国民として大韓民国の憲法法律を遵守します 」と明記されている(日本国憲法・日本の法令を遵守するか否かについての明記はなし)。
  • 竹島の領有権問題については、ホームページなどで一貫して「独島」と呼称し、竹島は韓国領土であるという韓国本国の主張に同調している。
  • 日本海呼称問題については、 鳥取県琴浦町の『韓国人救出記念碑』への「東海」併記を求めるなど、「日本海」単独表記には強く反対をしている。
  • 2009年4月に発射が予告されていた北朝鮮の飛翔体発射について、朝鮮総連に対して自制を求める要請書を送付、5日の発射後には「民族の名誉をおとしめる蛮行」とする抗議声明を発表した。
  • 慰安婦従軍慰安婦としなければならないとした抗議活動を行政機関に対して行っている。

中央本部所在地

東京都港区南麻布一丁目7番32号

関連団体

  • 在日韓国商工会議所連合会
  • 在日韓国青年会
  • 在日韓国学生会

教育機関

脚注


関連項目