セブン&アイ・ホールディングス

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セブン&アイ・ホールディングス.png
本社の入居する二番町ガーデン

株式会社セブン&アイ・ホールディングスSeven & i Holdings Co., Ltd.、通称表記:セブン&アイHLDGS.)は、セブン-イレブン・ジャパンイトーヨーカ堂そごう・西武などを傘下に持つ日本の大手流通持株会社である。

「セブン&アイHLDGS.」は、同社と各事業会社を総称するグループ呼称としても用いられ、このほか、ポスター・広告などで「セブン&アイグループ」、「セブン&アイ」、2012年度にはTVCM等のサウンドロゴ提供クレジットでは、「セブンアイ」とも称することがあった(但し、2012年度制作CMの継続放映分については、サウンドロゴの差し替えをしていない)。

概要[編集]

日本最大のコンビニエンスストアチェーンセブン-イレブン・ジャパン総合スーパーイトーヨーカ堂そごう西武百貨店を運営するそごう・西武、東北地方などを中心に展開するスーパーのヨークベニマルなどを中心とする日本の企業グループである。持株会社化前はアイワイグループ (IY Group) と称した。

鳥取県高知県沖縄県には店舗展開していない。ただし、高知県はセブン-イレブンが2015年に出店を予定している。

以前はイトーヨーカ堂を中核会社とする企業グループであった。しかし、イトーヨーカ堂の業績が伸び悩み、業績を立て直す必要があった一方で、子会社のセブン-イレブン・ジャパンの業績は好調で、セブン-イレブン・ジャパンがグループの中心的な存在になっていた。そのため、セブン-イレブン・ジャパンの株価の時価総額筆頭株主たるヨーカ堂を上回る状態となり(いわゆる「親孝行会社」になった)、ヨーカ堂が買収の対象となりやすい状況にあった。

ちょうどその頃に、ライブドアによるニッポン放送買収問題が発生し(ニッポン放送の経営権問題)、敵対的買収への防衛策について注目が集まった。そこで、ヨーカ堂が子会社の業績に頼らない経営、および敵対的買収からの防衛を目的として、持株会社制への移行を決定。2005年9月1日、イトーヨーカ堂、セブン-イレブン・ジャパン、デニーズジャパンの三社で、持株会社「セブン&アイ・ホールディングス」を株式移転により設立して経営統合を行った。この持株会社のロゴマークはセブン-イレブンのロゴを元にしている。また近年では事業の中核がイトーヨーカ堂からセブン-イレブン・ジャパンへと移りつつある。

2005年、株式上場することで敵対的M&Aの標的になることを危惧した西武百貨店の和田社長から、セブン&アイHLDGS.の鈴木社長に経営統合が持ちかけられた。鈴木は「2トップ制の対等、二人三脚の統合」を主張したが、和田の側が一歩引き、傘下入りすることで合意。

2006年1月31日、野村プリンシパル・ファイナンス株式会社の保有する株式 (65.45%) を買い取り、株式会社ミレニアムリテイリングを子会社化。2006年6月1日には株式交換により完全子会社化。これにより、コンビニエンスストア・スーパーマーケットデパート(百貨店)という既存業態の枠を超えた日本最大で、世界でも屈指の巨大総合流通グループになった。

「新入社員といえど、世の中の他の新入社員を店頭でお迎えすべき立場にある」とのポリシーから、通常4月に行われる新入社員の入社式を3月に行っている。

2012年度には「新しい今日がある」というスローガンを掲げ、呼称を「セブンアイ」または「セブンアイグループ」とした(表記は今まで通り「セブン&アイ」のままである)。呼称に関しては2013年度から再び「セブン&アイ」に戻されている。

沿革[編集]

  • 2005年(平成17年)
    • 9月1日 - 株式会社セブン-イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社デニーズジャパンの3社が株式移転により3社の持株会社として設立。
    • 9月2日 - 日経平均株価の構成銘柄として採用される。
    • 12月26日 - そごう、西武百貨店の持ち株会社であるミレニアムリテイリングが買収防衛の為、かねてからセブン&アイHLDGS.に傘下入りを打診。ミレニアムリテイリングの株式を野村プリンシパル・ファイナンスから買収し100%子会社化することを発表し、百貨店事業に進出。このことにより、セブン&アイ・ホールディングスは流通小売業で国内一位、世界でも有数の規模となる。
  • 2006年(平成18年)
    • 1月31日 - 野村プリンシパル・ファイナンスの保有する株式を買い取り、株式会社ミレニアムリテイリング(そごうと西武百貨店の親会社)を子会社化(65.45%)。
    • 3月1日 - 後述の会社分割と合併を行い、セブン&アイ発足時の法手続きによりイトーヨーカ堂に発生したセブン&アイ株を自社に移転した。また、ヨークマートセブン&アイ生活デザイン研究所を直接子会社化。
    • 6月1日 - 株式交換により株式会社ミレニアムリテイリング(そごうと西武百貨店の親会社)を完全子会社化。
    • 9月1日 - 株式交換により株式会社ヨークベニマルを完全子会社化。
  • 2007年(平成19年)
  • 2008年(平成20年)8月5日 - アインファーマシーズと資本業務提携しイトーヨーカドー等ショッピングセンター内にドラッグストアを出店する方針。
  • 2009年(平成21年)
    • 8月1日 - 傘下の株式会社そごうが、株式会社ミレニアムリテイリングと株式会社西武百貨店を吸収合併し、株式会社そごう・西武に商号変更して、直接の完全子会社となる。
    • 9月1日 - 株式会社そごう・西武が、株式会社ロビンソン百貨店を吸収。セブン&アイ系百貨店(そごう・西武・ロビンソン)が一社に統合された。

持株会社概要[編集]

持株会社としてのセブン&アイは、株式移転により2005年9月1日に設立。純粋持株会社で、事業内容はコンビニエンスストア事業、スーパーストア事業およびレストラン事業を中核に百貨店事業、金融サービス事業およびIT/サービス業等を行う企業グループの企画、管理、運営としている。

再編前の株式会社イトーヨーカ堂がセブン-イレブン・ジャパン、デニーズジャパン両社の親会社であったため、株式移転によりセブン&アイの子会社となったヨーカ堂は、両社の株式が株式交換され、4億2,750万9,908株という大量のセブン&アイ株の交付を受けた。
会社法第135条により親会社株式の保有はできず、当該株式は相当の時期に処分が必要となるが、セブン&アイは再編にあたり、当該株式を全株消却するため、従来のヨーカ堂を中間持株会社に転換して株式保有させ、事業承継会社(新ヨーカ堂)を新たに分離した後、保有株式とともに中間持株会社をセブン&アイに吸収合併させることとした。
この枠組みにより2006年3月1日に従来のヨーカ堂は「株式会社イトーヨーカ堂SHC」と商号変更して中間持株会社に転換し、会社分割で同社から事業一切を承継する「株式会社イトーヨーカ堂」(新ヨーカ堂)を設立した。
そして、イトーヨーカ堂SHCを直ちにセブン&アイが吸収合併し、イトーヨーカ堂SHCが保有する4億2,750万9,908株のセブン&アイ株は同社の自己株式となった。当該株式は2006年7月4日に全株(消却時点の発行済み株式の31.33%)が消却された。
  • 2006年2月28日時点での発行済み株式総数13億4,638万3,002株、株主7万7,413名
  1. 株式会社イトーヨーカ堂 4億2,750万9,908株
  2. 伊藤興業有限会社 6,695万4,000株
(子会社のイトーヨーカ堂が発行済み株式総数の約3分の1で、2位の株主の約6倍の株式を保有する状態になっている)
  • 2006年7月4日消却後の発行済み株式総数9億3,719万0,746株
(イトーヨーカ堂SHC保有の株式が自己株式となり、2006年7月4日に全株消却されたため、その分だけ発行済み株式総数が減少)

なお、イトーヨーカ堂SHC(従来のヨーカ堂)はセブン&アイ株と新ヨーカ堂株だけでなく、ヨークマート株とセブン&アイ生活デザイン研究所株(旧IYG生活デザイン研究所)も保有し、これらの会社も同社の吸収合併によりセブン&アイの直接の子会社とした。また、それら以外の株式は、新ヨーカ堂に承継されている。

名称について[編集]

「セブン」は、以下の7つの主要な事業領域を表す。

  1. コンビニエンスストア
  2. スーパーストア
  3. レストラン
  4. スーパーマーケット
  5. 百貨店
  6. 金融サービス
  7. IT/サービス業

「アイ」は、innovation(革新)のi(アイ)と「愛」を表している。

これが公式に発表されているコンセプトだが、グループのロゴの「セブン」の部分はセブン-イレブンのロゴと同一であり、「セブン-イレブン&イトーヨーカ堂」の意味が含まれている。

2005年秋以降はグループ各店舗の看板が続々と「セブン&アイ」のものに替わっているが、一部の事業領域においては、この看板の掛け替えが思わぬマイナス効果を生み出してしまい、統合前の元の看板に順次戻すかそれに近いデザインに修正するというケースもある[1]

なお、同社は通常、社名表記に「セブン&アイHLDGS.」を用いる。

主要企業の比較[編集]

企業名 売上高 国内店舗数
セブン-イレブン 2兆7849億円 13,103店
イトーヨーカ堂(単体) 1兆3647億円 174店
そごう・西武 8,592億円 28店
ヨークベニマル 3,487億円 164店
ヨークマート 1,105億円 65店
※上記の情報は、2010年2月期時点での情報。

関連企業[編集]

直接の完全子会社[編集]

その他のグループ企業[編集]

そごう・西武系小売業[編集]

  • 株式会社シェルガーデン(そごう・西武100%) - 高級食品スーパーマーケット「ザ・ガーデン自由が丘」。2006年1月からグループ入り。
  • 株式会社ロフト (LOFT)(株主はそごう・西武ほか4社) - 文具・雑貨専門店。2006年1月からグループ入り。

旧IYグループ系小売業[編集]

その他サービス業など[編集]

かつてのグループ企業[編集]

CM[編集]

CMは2012年現在、セブン-イレブンが全国展開していることから全国ネット番組のナショナルスポンサーに付く回数が多くなっている。殆どの番組では提供クレジットを表記しないPT扱いとなっているが、提供クレジットを表記する番組も一部存在する。全国番組向けのCMは、概ねセブン-イレブンの企業イメージ(食卓編)を放送し、イメージソングとしてタイマーズ「デイ・ドリーム・ビリーバー」を流している。

2013年6月から、CM冒頭に「セブン&アイ・ホールディングス」のサウンドロゴが入るようになり、提供クレジットも「セブン&アイ」から「セブン&アイ HLDGS.」に変更された。

出演者[編集]

現在[編集]

  • 関根勤:イトーヨーカ堂(衣料品部門を除いた総合的キャラクターで、全店での「名誉店長」。藤本・芦田・SUPER☆GiRLSとも共演)
  • 藤本美貴:イトーヨーカ堂(2011年〜、「お寿司サービス編」「餅道編」のCMで関根と共演。)
  • 芦田愛菜:イトーヨーカ堂(ランドセルのCMでは、鈴木福と共演。)
  • 鈴木福:イトーヨーカ堂(ランドセルのCMでは、芦田と共演。関根・古坂大魔王との共演もある。)
  • 古坂大魔王:イトーヨーカ堂(2012年12月〜、関根・鈴木福と共演。)
  • AAA:イトーヨーカ堂(主に衣料品部門を担当)
  • SUPER☆GiRLS:イトーヨーカ堂 (関根に並ぶ総合的キャラクター。衣料品部門も担当。)
  • 板野友美:イトーヨーカ堂「水着編」「浴衣編」「ハグ編」(左記までは過去)「レイングッズ編」「ボディクーラー編」
  • Dream5:イトーヨーカ堂「Dancingood day」
  • SMAP:セブン&アイ「2012年夏ギフト」「2012年冬ギフト」
  • 稲森いずみ:イトーヨーカ堂「GALLORIA」(婦人衣料品)
  • 三姉妹(愛菜・亜美・ことり):イトーヨーカ堂(2012年4月〜、芦田愛菜・前島亜美(SUPER☆GiRLS)・重本ことり(Dream5)の3人が、関根一家の三姉妹として共演、CMソングも歌う。)
  • 香取慎吾(SMAP)・藤ヶ谷太輔Kis-My-Ft2)・玉森裕太(Kis-My-Ft2):イトーヨーカ堂「ボディヒーター」
  • 益若つばさ:イトーヨーカ堂
  • 蛯原友里:イトーヨーカ堂「ボディークーラー」
  • 江角マキコ:セブン-イレブン「セブンプレミアム」(温めるだけで出来る洋食)
  • 竹下景子:セブン-イレブン「セブンプレミアム」(かんたん調理で出来る中華)

過去[編集]

  • 倖田來未:セブンネットショッピング
  • AKB48:セブン-イレブン「セブン-イレブンフェア」(クリスマス)
  • 渡り廊下走り隊7:セブン&アイHD「新・バレンタイン宣言」「ありがとうを声に出そう。5.8母の日キャンペーン」
  • 東方神起:セブンCSカードサービス「ミレニアム/クラブ・オンカードセゾン」・セブン-イレブン「セブン-イレブンフェア」(少女時代と共演)
  • 関ジャニ∞:セブン-イレブン「セブン-イレブンフェア」。
  • Kis-My-Ft2:セブン-イレブン「セブン-イレブンフェア」。「Kis-My-Ft7(キスマイフットセブン)」でキャンペーンを行うというものだった。

提供番組[編集]

こちらを参照。

現在[編集]

過去[編集]

旧セブン-イレブンが提供[編集]

脚注・出典[編集]

  1. デニーズ (日本)の項参照。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]