同人ゲーム

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同人ゲーム(どうじんゲーム)は、アマチュアの個人や同人サークルが開発したコンピュータゲームを指す。

歴史[編集]

パソコンゲーム黎明期は個人レベルでゲームを開発することは当たり前に行われており、マイコンBASICマガジンMSXマガジンといったパソコン雑誌の投稿プログラムコーナーなどが発表の場となっていた。また、後に大手となったゲームメーカーも、自社のパソコン販売部門の顧客が開発したゲームソフトを買い取って販売したり、エニックスのように賞金つきのゲームプログラムコンテストを開催して公募したゲームを市販するといった事業形態から始まったメーカーも多く、同人ソフトと市販ソフトの境目は曖昧であった。

しかし、ゲーム業界が成長して市販ソフトの開発規模が個人レベルから多数のスタッフの参加する大規模なものになったこと、また、当初はほぼ野放しだった市販ソフトの表現内容についてもさまざまな規制が行われるようになり、徐々にメジャーメディアである市販ソフトに対するインディーズとしての同人ソフトの立ち位置が確立されていく。

また『月姫』の商業的成功以後、漫画業界でのそれと同じく、市販ソフトのメーカーで働くプロが副業として同人ゲームを制作販売する例も多く見られるようになった。

流通[編集]

 かつては個人で作って友人が遊んだり、コンクールなど不定期なイベントへの投稿が主であった。しかし発表の場が増えてきたことにより変化してきている。近年の頒布方式はネットでのダウンロードかCD-Rなどに焼いて同人即売会で販売するのが一般的である。人気があるゲームはプレスCD化や同人ショップでの委託販売なども行われている。

 価格は商業ゲームに比べ割安な物が多い。無料からせいぜい1000円ほどである。2000円を超えるものは少ない。販売により生計を立てようとするのは極めて少数であり、多くの人はメディア代やイベント参加費が回収できれば良いという程度に考えているからである。

傾向[編集]

比較的少人数・短期間で作れるビジュアルノベルが一番多く、その後にRPGアドベンチャーゲームが続く。シューティングやアクションはプログラム的に難易度が高くなるため作品数は少ない。シミュレーションやフル3Dのゲームなどはかなり少ない。オリジナル設定のゲームもあれば既存作品の二次創作、時事ネタを扱った不謹慎ゲームバカゲーなど方向性は多種多様である。

有料の場合は極々一部のゲームを除いてほとんど売れない。商業ゲームと比較されてしまうからである。そのため手早く注目してもらう・売るために性的要素を強調したり二次創作に走る開発者は多く、ダウンロード販売サイトで販売される有料作品はそれが多数である事もあり「同人ゲーム=二次創作のエロゲー」であるとの認識を持たれる事が多い。性的描写がなくオリジナル設定の同人ゲームも多数発表されているが、その多くはばらばらの個人サイトでの無料配布であるため注目をあつめにくい。

開発ツール[編集]

同人ゲームの隆盛には開発ツールの充実が大きく影響している。

かつては0からプログラムを組まなければならなかったため同人ゲーム開発で一番重要なのはプログラムテクニックであり、それに加えてゲームデザインやグラフィック、音楽といった表現内容全てを一人でこなせる高い能力が要求されていた。しかしゲーム開発ツールの充実により専門的なプログラミングの知識がなくてもある程度のレベルでゲーム開発ができるようになり、ゲーム内容そのものの表現技術が重要視されるようになった。

代表的な開発ツールにはRPGツクール吉里吉里NScripterなどがある。また同人ゲーム開発を前提に、背景画像やBGM・効果音をフリー公開しているHPが増えたことも活動を後押ししている。

プレイステーション用ソフト開発ツールネットやろうぜ!のような例外もあるが、基本的に家庭用ゲーム機の開発ツールや詳細仕様は一般に公開されていないため、同人ゲームのほとんどはパソコンゲームである。

同人ゲーム開発サークル[編集]

同人誌などに比べると作業量は格段に多い。全ての作業を一人でこなす人もいるが、大抵は4~5人で同人サークルを結成し、キャラクターデザイン・シナリオ・原画・プログラム・音楽などと分業して開発する。

同人ゲームの中には、サークルが法人を設立して企業に移行するほど売れるケースもある(権利面の都合により、一次創作のみに限られる)。一方それとは逆に、一部商業ゲームメーカーは短期の資金繰りのために同人誌即売会などアマチュアの場で商業ゲームを販売することがあり、一部でプロとアマの逆転現象が起きている。

ビジュアルノベルのように高い技術力を必要とせずシナリオやグラフィックといった内容自体が問われるジャンルや、シューティングゲームのように市販ソフトが低迷するマイナー分野では商業ゲームより売り上げの多い同人ゲームなども存在してしまうため、近年大手サークル制作の同人ゲームと商業ゲームの境目が再びあやふやとなりつつある。

将来的に法人化を目指す同人サークルは多いが、現実は厳しく法人化どころか最初の一作すら完成せず崩壊するサークルがほとんどである。また中には上海アリス幻樂団のように「プロではない」事を重視し「商業で出来ない物を作る」事を主眼とする開発元もいる。

メディアミックス的展開を見せた作品(一次創作)[編集]

同人ゲームの中にはアニメ化、漫画化などメディアミックス的展開を見せ、アーケードや家庭用ゲーム機に移植されるほどの人気を持つのもある。

月姫
月姫が漫画化・アニメ化されたのを機に、同ゲームの外伝に当たる格闘ゲームMELTY BLOOD Act Cadenza」がアーケードへ進出し、さらにPS2へ移植されるという快挙を果たす(月姫の本編は移植されていないが、家庭用の移植を要望する声が高い)。※参考(たのみこむのHPにある「月姫をPS2に移植」の発案)
ひぐらしのなく頃に
月姫と同じく漫画化・アニメ化されるとともに、PS2へ移植された。
東方Project
キャラクターや世界設定のみならず、その開発スタンスにもファンは多く、ファンブック・小説・漫画などが商業作品としてリリースされている。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

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